え!?英語が下手なのに海外に?

英語をしゃべれなかった自分が海外赴任するまでの奇跡の軌跡と雑談

【思考】働き方改革についての考察

誰に向けた、何のための働き方改革

政治には疎いですが、働き方改革関連法が可決されたみたいですね。うちの会社でも、たぶんほかの会社と同様に、働き方改革について、議論されています。うちの会社では、長時間労働もさることながら、多様な働き方の受容という文脈で話されることが多いです。労働人口の確保という観点で、介護、育児をしながらでも働き続ける環境を整備するというのは、非常に重要だと思います。ただ、企業は慈善事業ではないので、最終的にそれが企業の利益を生むところにつながらなければいけないと思っています。

育児勤務について

特に育児勤務についてはスポットが当たることが多いように感じます。それなりに新入社員も継続して入ってきて、そういう世代の人が多いからかもしれません。確かに最近の若い人は優秀な人が多く、そういった人が出産育児を理由に退社されるのはとてももったいないので、継続して働ける環境を整備するのは非常に大事だと思います。

介護勤務について

ただ一方、あまり介護勤務にスポットが当たることって、そう多くないように感じています。年齢構成を考えると、確かに若い人もそれなりにいるけど、それ以上に年配層の人も多くいるし、子供の数より親の数の方が多い、しかも、育児勤務の期間より介護勤務の期間の方が長くなりうるにもかかわらず、です。それには理由が色々あると思います。介護施設が充実している(お金で解決できるところもある)、兄弟姉妹がいる、とか。ただ、自分が考えるに、家族の役割分担が明確になっている、もっとストレートに言うと、男性は仕事、女性は家庭、という役割の中で生きている人が多いから、介護も専業主婦をしている女性に任せていて男性が参加しないから、という可能性は多くあると思います。

この状況において、例えば中高年で奥さんは専業主婦の男性は、働き方改革は必要なのでしょうか。法律違反をするような長時間労働の削減はもちろんダメ、絶対ですが、そういうことをしなくても家庭は回っているんですよね。お給料を稼ぐために、むしろ少しでも長く働きたい、というのが本音なのではないかと思います。

働き方改革されている人とされていない人が混在する職場

そうするときっと、育児勤務等で制限された働き方をする人と、制限なく働く人が混在する職場、会社というのが出来上がります。会社としては労働力の確保という点ではまあよろしい、となるかもしれません。ただ、実際職場としては、制限があって働く人にも当然仕事はあります。制限がある分、密度濃く仕事をしなければこなせないですし、働きたいモチベーションもある人も多くいるので、もっとやりたい、けどできない、という状況で仕事をするのでしょう。一方そういう制限がない人は、今まで通りの仕事の仕方で、今まで通りのペースで仕事をするのでしょうね。もしかしたら制限がある人の仕事をカバーする分仕事は増えるかもしれないですが、それを長時間労働という形でカバーするのかもしれません。

制限がないことが悪いことではない

もちろん、そういう人を否定する気持ちがあるわけではないです。制約がなく仕事に没頭し会社に貢献し、自身にもお給料として還元される、いいでないですか。ただ、もしこういう働き方をしてきた人が、もし、生産性を意識して働くようになったら、どうでしょう。120%の仕事をするのに、120%の時間を使っていたのが、100%の時間で済ますようになれば、そのペースで120%の時間を使えば、144%の仕事ができます。24%の価値が増えることになります。もちろん、+20%の時間を使わずに、それを家庭や趣味、自己研鑽の時間に使うこともできます。大事なのは、時間を意識することで、その決まった時間の中で何をすべきか、決まった時間以外を何に使うか、ということです。

この働き方にはモチベーションが必要

ただ、言うほどこの働き方は簡単ではなく、モチベーションがないと続かないです。制約がある人は、やらざるを得ないからそう働くけど、そういうキャップがない人は、密度を緩めていいや、となると思います。1時間でやる仕事を〆切に間に合わせるため30分で終わらせる、ラストスパートのような仕事を続けると、疲れますので。でも、その意識で働き続けたら、間違いなく大きな成果、成長につながると思います。問題は、そういうモチベーションを持ち続けられるか、それを年をとっても継続できるか。どこからそのモチベーションが出てくるか、については、人それぞれだと思うけど、その源泉についてはいつか考えたい。